団塊の世代が75歳となる2025年には、75歳以上人口が日本全体で2,000万人を超えるとされる中、いかに医療・介護を必要とする人に対し適切なサービスを提供していくかが、いわゆる「2025年問題」としてクローズアップされています。 これは、健康寿命が全国トップクラスである静岡県においても例外ではなく、たとえ重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしができる限り継続できるよう、在宅医療と介護を一体的に提供できる体制の早急な整備が求められています。
在宅医療と介護それぞれの提供体制のさらなる充実はもちろんのこと、これに加えて、退院患者を円滑に適切な在宅サービスにつなげたり、再入院をできる限り防いだりするために、退院支援、日常の療養支援、急変時の対応、看取り等様々な局面において、在宅医療と介護がきちんと連携の取れる体制の築かれていることが何より重要です。 こうしたことから、国においては、平成23年度から「在宅医療連携拠点事業」を実施して、多職種協働による在宅医療の支援体制の構築を図る市町や郡市医師会、医療機関等に対する支援を行ってきました。 その後この事業は、地域の実情に応じた市町主体による取組が必要であるとして、平成27年度からは、介護保険の地域支援事業における「在宅医療・介護連携推進事業」へと段階的に引き継がれることとなりました。(経過措置を経て、平成30年度までにすべての市町で実施)
市町における取組には、地域の医療機関や医師会等との緊密な連携が必要不可欠とされています。医師の皆様が、在宅医療の充実や多職種との協働、病診・診診連携等について、より一層関心を持ち、在宅医療・介護連携の中心的存在となっていただくことに対し、地域関係者の期待が高まっています。 なお、本会では、令和2年度より「シズケアサポートセンター(静岡県地域包括ケアサポートセンター)」を開設して、様々な事業に取り組んでいます。詳しくは、同センターのページをご覧ください。